2012年6月27日水曜日

備忘録 分ける歌

書きかけのものがあったが、忘れそうなのでメモ代わりに。


TさんならぬC先生のブログからの孫引で恐縮だが、
「日本の若者はこれからもずっと不幸です/成功よりも「没落」の可能性が高い理由(わけ)」(アメーバニュース6月26日 Rootportさんという方からの投稿)という結構長い記事があった。その中で目に留まったのが、17世紀のイギリスでは、引用すると
ーカネ持ちから貧乏人まで「遺書」を残す習慣が根付いており、「ある人の残した遺産の額と子供の数」が法的文書として残っているのだ。(それこそ食器ぐらいしか残すもののない人でも遺書を作成している)※2.グレゴリー・クラーク著『10万年の世界経済史』よりー
だそうで、思い出したことがあった。

上記の「遺書」は遺言のことだと思うのだが、
イギリスの遺言といえば、「Lord Randal」レンダル卿を歌った民謡を思い出す。
レンダル卿は若く美しい青年で、森で恋人と会ったが帰宅してから具合が悪く、すぐ横になろうとする。心配した母がどうしたのかと聞くと、恋人のウナギ料理に毒が盛られていたらしい。瀕死の息子と母の最後の会話が、その青年の遺産の分け方についてだった。
訳詞を追いながら、こんな時にそんな話をしなくても、早く手当をと思ったが、私の乏しい読書体験でもイギリスの小説や童話には遺産相続の話が結構出てきたかもしれない、と納得していた。それに、この遺産相続は最後の歌のオチにつながる重要部分である。青年は恋人にも分けてやるのである。それは歌のバリエーションによっては、紐とか炎とか、違うらしい。


実は、この歌は別の曲を検索していたときに知った曲なのだが、レンダル卿の名前くらい覚えておけると思っていたのにすぐ忘れてしまった。あの面白い歌詞は「何卿」の歌だったかと、「イギリス、うなぎパイ、卿、民謡」などで検索していたが、うなぎパイは覚え間違いで、ただのウナギ料理だった。




「Lord Rendall 」
Andreas Scholl




有名な「グリーンスリーブス」やウナギ料理についてもご説明があります。

 W・F・バッハのときにも拝見したことがあります。

Le concert de la loge Olympiqueさんのところで、少しお勉強をさせてもらいました。「レイトンによるヘンデル」の追記記事(ちょうど、ヘンデルも聴いてみたかったところでした)でガルッピの4声の協奏曲第4番ハ短調。YouTubeも真似させてもらいました。



Gallupi
「concert a Quattro No.4 in Cm」



遺産の分け方を歌に出来るなんて、
凄いなあと思ったのが正直なところでした。

ところで、君には愛をあげるというのも
分配している歌なのでしょうか。
こんな直截的な歌があるのか知りませんが。

歌にはいろいろと意味があるのに、
私はあんまり歌詞を見ないし知らないので、
人生損をしていると言われます。

確かに、受け取りが少ないです。
もらいたがらないというのも、
けちの一種なのかも。